股関節内転筋力の評価とトレーニングでグローインペインを防ぎ常に100%のパフォーマンスを

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股関節内転筋力の評価とトレーニングでグローインペインを防ぎ常に100%のパフォーマンスを

2020/11/16

齋藤 朋弥・長谷川 裕

 

サッカー選手のプレイの妨げとなるグローインペイン(鼠径部痛)
これから本格的な寒さを迎えると、多くの競技でケガが起こりすくなるため、十分なアップやトレーニング負荷の調整などが重要です。
その中でサッカーにおいて注意すべきものとしては、前ブログでお伝えしたハムストリングの肉離れの他に、股関節の鼠径部に痛みを伴うグローインペイン(鼠径部痛)という愁訴があります。このグローインペインは、サッカーにおいて必ず行われる動作であるキック動作や走行動作に伴って鼠径部に痛みが発生するため、プレーに少なからぬ悪影響を及ぼします。グローインペインが起こる原因はいくつか考えられますが、その中で近年注目されているのが股関節の内転および外転筋力です。

 

股関節内転筋力と外転筋力の比率が悪いとグローインペンの発生率が4倍に
最新のレビュー論文によると、股関節内転筋力が、外転筋力に対して弱いアスリートは、そうでない選手に比べてグローインペインが4倍発症しやすいことが明らかになっています。ですから、股関節内転と外転の筋力を日々評価し、股関節周りのトレーニングを行うことで、グローインペインを予防することに繋がります。その評価とトレーニングに最適なのがForce Frameです。

 

股関節内・外転筋力を正確かつ手軽に測定
この内転と外転の筋力を評価する際の姿勢として、Force Frameでは仰向けの状態で股関節を45度屈曲させ、膝の中央で圧力センサーを挟むようにして行います。 Force Frameは寝た状態で測定を行うことができるため、他の部位に余計な力が入らず、股関節の内転と外転の筋力を適切に測定し評価することができます。
Force Frameを用いれば、他にも股関節の内・外転筋力だけでなく、内旋・外旋、股関節屈曲、肩関節、首などの筋力を評価することも可能です。

 


トップレベルでは470Nを超える内転筋力が必要
下図は、ForceFrameを使用してEPL、ECL、UEFAに所属する約1,000名の選手を対象に2019 ~2020年シーズンに行われた8,900件以上の股関節内転筋力テストの結果から基準となる数値を示しています。各図は、股関節内転筋力(x軸)と確率密度(y軸)のスコアをプロットしたものです。また、各リーグの中央値は点線で、四分位数範囲(IQR)はオレンジ色で表示されています。確率密度(y軸)については、1(最大値)に近いほど一般的な値であることを意味し、0(最小値)に近いほど一般的でないテストスコアを意味しています。
この結果から、トップレベルでは470Nを超える筋力が必要となると言えるため、この値を指標として、選手を評価することが可能となります。
(EPL:English Premier League、ECL:European Champions League、UFFA:Union of European Football Associations) 

 


股関節内転筋力を評価し、トレーニングを行うことでグローインペインを未然に防ぐ
Force Frameによる股関節内転筋力の測定をし、内転筋力が低い選手には筋力を強化するための適切なトレーニングに取り組ませる必要があります。そのための代表的なトレーニング種目はフィールドやトレーニングルームなで簡単に行える「コペンハーゲンアダクションエクササイズ」です。

 

コペンハーゲンエクササイズの実施方法

肘を地面に着いてサイドブリッジ姿勢を取ります。もう一方の手は腰に当てます。パートナーが上側の足首と膝を両手で腰の高さで支えます。この状態から地面に着いた脚を上側の脚に揃えるように持ち挙げながら、同時に上側の腰部も矢印のように上方へ引き上げるようにします。 ゆっくりと3秒で引き上げ3秒で降ろします。週に2-3回、6レップ×2セットから始め、15レップ×3セットを目指します。これにより、股関節の内転筋力の向上が確実に期待できます。
Force Frameでは測定・評価だけではなく、股関節内転・外転動作のアイソメトリック筋力トレーニングを行うことも可能です。常にリアルタイムで筋力値が表示されるため、選手のモチベーションを高めるとともに最大限の力発揮でトレーニングを行うことができます。

 


グローインペインを防ぎ最高のパフォーマンスを発揮する
グローインペインを発症すると数週間はトレーニングを中断またはトレーニング量を減らさなければならず、試合においても100%のプレイは不可能となります。そのため、グローインペインを未然に防ぐことは、練習を中断することなく狙った試合で最高のパフォーマンスを発揮するためにきわめて重要です。
選手に常に最高のパフォーマンスを発揮してもらうために、是非Force Frameをご活用ください。

Force Frameの詳細はこちらから!

http://sandcplanning.com/solution/category/detail/?cd=32


 
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近日開催!【試合に役立つ走能力向上のための測定・評価とトレーニング】セミナー開催のお知らせ

https://sport-science.jp/blog/detail/20200728145051/

 

齋藤朋弥 t.saito@sandcplanning.com
エスアンドシー株式会社 営業・企画
JATI-ATI、スポーツパフォーマンス分析スペシャリスト、NSCA-CSCS
龍谷大学スキー部トレーニングコーチ

 

長谷川裕
龍谷大学スポーツサイエンスコース教授
スポーツパフォーマンス分析協会会長
日本トレーニング指導者協会名誉会長
エスアンドシー株式会社代表

Force Frame 測定例

Force Frame 紹介動画