ウエイトトレーニング中の挙上速度・筋力・パワーの三要素について

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ウエイトトレーニング中の挙上速度・筋力・パワーの三要素について

2020/05/13

ウエイトトレーニングにおけるスポーツ科学の活用

ウエイトトレーニング中の挙上速度・筋力・パワーの三要素について

今回は、ウエイトトレーニング中の挙上速度・筋力・パワーの三要素についてご説明致します。

現場でデータを取得する際によく見られる事象として、「ピーク速度は2レップ目より3レップ目が高かったのにピークパワーは2レップ目の方が3レップ目より高い」といったことが起こります。

この原因は、パワーや速度のそれぞれの項目の波形が異なり、いずれも違うタイミングでピーク値が出現することにあります。 

添付の画像は、ある選手が実際に行ったスクワット(20㎏程の軽い負荷)におけるコンセントリック局面時の速度・筋力・パワーの波形です。立ち上がり初めてからそれぞれの数値が上がっていき、まず初めに筋力がピークに達します。そのあとに次いでパワーのピーク値が出現し、動作終盤に速度のピーク値が出現します。
※グラフの形や数値は個人や重量、レップにより異なりますので一例としてお考え下さい。

筋力は算出式から加速度に依存するため、速度の変化が大きい動作序盤にピークが来ることが多くなります(エクササイズの種目によって変わります)。今回の例では軽負荷のため動作後半はほとんど加速できていないことがわかります。
速度は挙上開始時点から徐々に早くなり終盤はブレーキがかかり減速します。ブレーキは長い時間はかからないため、挙上動作の後半あたりにピーク値が出現します。(スクワットでは挙上重量が重ければ重いほど、速度のピーク値はより動作終盤に出現します。スクワットジャンプでは一般的に離地時点でスピードがピークになります。)
パワーは筋力×速度から算出されるため、二つの要素の掛け合わせが一番大きくなる、筋力と速度のピーク値の中間付近で出現します。

このように、計測機器のGymAwareやPUSHで表示される速度・筋力・パワーのそれぞれのピーク値は、同じ瞬間に出現するものではなく、動作中でそれぞれが一番高かった数値が表示されます。

トレーニングを行う上で、これらの3要素を理解しておくことが重要となります。例えば、筋力を高めるためには、立ち上がりから急激に力を発揮する意識、パワーであれば爆発的に短時間で力を発揮する意識、速度は動作終盤まで加速を続ける意識などを持つ必要があります。

ただ、気を付けなければならないのは3要素すべてが独立しているものではなく、それぞれが影響しあっています。

「選手が行っているトレーニングが、コーチの意図する結果になっているか」、「コーチの声掛けが目的とする動作を引き出せているか」は数値をモニタリングすることでトレーニング中に確認し、修正することが可能です。

1レップも無駄にしないために生まれたトレーニング法「Velocity Based Training」に是非取り組んでください。

 

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齋藤朋弥
エスアンドシー株式会社 営業・企画
JATI-ATI、スポーツパフォーマンス分析スペシャリスト、NSCA-CSCS
龍谷大学スキー部トレーニングコーチ

 

長谷川裕
龍谷大学スポーツサイエンスコース教授
スポーツパフォーマンス分析協会会長
日本トレーニング指導者協会名誉会長
エスアンドシー株式会社代表

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