ジャンプテストで見る、動的アンバランスの評価
2021/04/16
本日ご紹介するのは、OptoJumpNextを使用した動的安定性の評価「ドリフト2Dプロトコル」というテストです。
簡単に言うと、どれだけまっすぐ上にジャンプできているかというものです。
OptoJumpNextは四方を囲う2Dシステムの形式で設置します。バーの接続には2Dシステム用ケーブルを使用します。このセッティングをすることで連続ジャンプの着地位置のバラつきを見ることできます。
ジャンプの高さや接地時間の短さも重要ですが、まっすぐ跳ぼうとして実際にまっすぐ跳べるかどうかということもかなり重要です。前後左右にブレる選手は地面にまっすぐ力を加えられておらず、力をロスしている可能性があります。
下記の動画でご紹介するドリフト2Dプロトコルを使用することで、左右それぞれの片脚連続ジャンプを評価することができます。
ドリフト2Dプロトコルでは、片脚での5回連続ジャンプを「接地時間を短く、かつ高く跳ぶ」ように行います。右脚で計測したら結果を保存し、次に左脚で計測を行います。左脚の結果を保存したら「プロトコルデータ」が作成されますので、「結果」のプロトコルから見ることができます。
この選手は昨年夏に左脚アキレス腱を断裂し、リハビリ期間を経て測定を行いました。ジャンプ高と接地時間の項目では、右の方が短い接地時間で高く跳べていることがわかります。
そしてその下のグラフを見てみると、左脚のバラつきが大きいことが一目でわかります。エリアの項目でも左は右の3倍近い数値となっており、明らかに左脚でのバラつきが大きいことがわかります。
このような選手の改善点としては、一定ヵ所でのシングルレッグホップを最大下で行い、まっすぐ地面に力を加える練習をして徐々に全力に近付けていくことや、片脚立ちで足裏の固有受容器の機能改善を行うことをオススメします。※片脚立ちでの測定方法については別動画で説明致します。
片脚でのジャンプはスプリント動作と関係が深いため、このテストで着地位置にばらつきがあるということはスプリント中も進行方向に対してまっすぐ蹴れていない可能性が高いと言えます。
ドリフトプロトコルで現状を把握して改善することで、スプリント中の接地時間の短縮やスピードの向上に結び付けることができます。
ケガ前のデータがあればそれが復帰の指標となりますし、もしなければ健側の数値を指標としてトレーニングすることもできます。ジャンプ高は足の曲げ伸ばしが入ると目視では正確に捉えにくいですし、接地時間に関しては目視では0.1秒の違いは判別がつきません。
測定を行わなければ改善しているかどうかがわかりにくいポイントですが、リハビリテーションの過程で負荷や量を増減させるための判断材料として非常に重要な役割を果たします。
ケガをしていない選手も、もし左右に大きな差があるまま普段のトレーニングを続けていると、片側に負担が集中して思わぬケガに繋がることもあります。一度分析し、選手の特徴を把握しておくことは非常に価値があります。
是非OptoJumpNextの導入をご検討下さい。
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