NCAAトーナメントに向けたテキサス大学アーリントン校におけるVelocity Based Trainingの取り組み

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NCAAトーナメントに向けたテキサス大学アーリントン校におけるVelocity Based Trainingの取り組み

2020/07/08

 

キャシー・ワークナー著

齋藤朋弥・長谷川裕 訳
 


この夏、アメリカのテキサス大学アーリントン校におけるストレングス&コンディショニング部門が保有する2つのトレーニング施設のすべてのラックにPUSH2.0が導入されました。

選手たちはさっそくPUSHを使用したトレーニングを開始して目覚ましい成果を上げています。
 

◆PUSHは選手同士の競争心を高め、コーチと選手の信頼を深める
PUSHを活用したVelocity Based Training(VBT)には、当初予想していた以上の様々なメリットのあることがわかりました。まず、PUSHによるリアルタイムフィードバックは「コーチの目」をさらに鋭くし、トレーニング中の選手に対するフィードバックの信頼性を確固たるものにしてくれます。PUSHを使い始めてすぐに、選手のトレーニングに対する目的意識と努力度が高まり、チーム内の競争意識も高まりました。選手たちが自分自身の数値と向き合い、かつチームメイトと競い合っているのがよくわかります。時には、選手が全力を出しているつもりでも実際の数値がそうなってないことがあります。そんな時に、次のセットではその数値を上回ってやろうという動機をさらに高めることができます。私たちは、このような競争的要素を基にしたトレーニングを構築するようにしています。PUSHを用いたこうしたトレーニング環境を整えることで、選手たちはチームメートと自分を常に比較しながらトレーニングを進めていくことができるのです。

 

ビデオ1. PUSHを用いたリアルタイムフィードバックを活用し、爆発的なスクワットを行う女性ソフトボール選手

ビデオ2.  男性バスケットボール選手におけるPUSHを用いたベンチプレス

 

 

◆Velocity Based Trainingによる負荷自動調整と疲労のモニタリング

Image 1. UT-Arlington Women’s Volleyball team.

画像1. テキサス大学アーリントン校女子バレーボールチーム


PUSHは疲労のモニタリングシステムとして非常に役に立っています。現在、全選手がさまざまな大きさの負荷を用いて行っているトレーニングデータにアクセスできますが、さらに標準的なVBTのプロトコルから一歩進めて、一人ひとりの選手がどれくらいの負荷でどのようなデータを出しているかを知ろうとしています。それにより、例えば、ある選手がいつもと同じ負荷を用いているにもかかわらず、いつもに比べて著しく挙上速度が遅いことが分かれば、ただちにその選手の状況を確認し、適切な処置を行うことができます。「どこか痛いところがあるの? 疲れてる? それともやる気が出ない?」といった会話によって状況を確認し、その日に合った負荷に調整します。反対に、いつもよりも大幅に速い速度で挙上できている選手に対しては、その選手の「今日は調子いいぞ」という気持ちに乗じて、負荷を重くすることができます。


ビデオ3. ウェイストベルトにPUSHを装着してCMJテストを行う女子バレーボール選手。


 

◆トレーニングを速く行わななければ、速くはなれない

PUSHは、自分は速く動けていると思っている選手や、「これでは負荷が軽すぎる」と感じている選手のトレーニングにも良い影響を与えてくれています。

選手に自分が発揮している実際の数値を見せることにより、常に明確な意思をもってバーベルを挙上させ続けることができます。多くの選手は、これまで、トレーニングは多ければ多いほど良い、トレーニングではすべてを重くするべきだ、という環境でトレーニングしてきました。彼らにとって、速く動作するということは、まったく馴染みのないコンセプトであり、高速で爆発的なトレーニングをするワークアウトでは、欲求不満になっていました。最初のうちは、目標として示されたスピードの変数に到達しなかったのですが、リアルタイムフィードバックによって進歩していることがわかるため、モチベーションを維持させることができました。PUSHによって、彼らの欲求不満を繰り返させないための適切な負荷を見つけることができます。これと同じコンセプトは、プライオメトリックトレーニングにも大きな影響を与えました。速度の低下率を設定したり目標値を設定すると、目標に届かなくなったところで赤く警告が表示されるため、その時点でセットを終了することができます。この設定により、全てのジャンプが最大限の努力によって実施されますから、レーニング効果も当然、最大となります。トレーニング目標にそぐわない決めれらたレップとセットを消化するためだけの「無駄なレップ」は存在しなくなるのです。


ビデオ4. PUSHを用いて、コンセントリック局面のみのスクワットを行う男性バスケットボール選手



◆まとめ
PUSHは、選手のトレーニングプログラム全体に対する意識と理解力を高めました。スピードが目的の日、高重量を持つことが目的の日、リカバリーの日などに合わせてトレーニングを行うことの意味が分かるようになりました。 PUSHポータルによってトレーニング後の即時的なフィードバックができ、データの変化を追跡したり比較ができることで、選手やコーチに対する説明が簡単になりました。そして今、選手とコーチは「なぜ」それを行うのかを共に理解しています。


画像2. テキサス大学アーリントン校男子バスケットボール選手
Image 2. UT-Arlington Men’s Basketball athlete.

 

◆キャシー・ワーグナーについて
Kathy Crowe-Wagnerは、2009年からテキサス大学アーリントン校に勤め、現在はスポーツパフォーマンス部門のアシスタントディレクターを務めています。ワグナーは、ワイオミング大学で5年間勤務し、その間ストレングス&コンディショニングのプログラムディレクターを務めました。ワイオミング大学で勤務する前には、オハイオ州立大学で2年半過ごし、テキサスエルパソ大学でキャリアをスタートさせました。
Twitter:@CoachWagsUTA

Kathy_Wagner_Headshot.jpg

 

翻訳

S&C株式会社 齋藤朋弥・長谷川裕

 

PUSHは様々なコーチがトップレベルだけでなく、大学、高校、中学、その下のカテゴリーまで、使用されています。PUSHを用いてVBTをトレーニングに取り入れることで、 選手の意識が高まることや得られたデータがコーチと選手のコミュニケーションの材料になることでトレーニング効果は今まで以上に高まります。PUSH Portalを使用すれば、大人数でもVBTを行うことが可能です。是非PUSHを活用し、トレーニングを行ってください。

 

PUSHについてはこちらから!

PUSH:http://sandcplanning.com/solution/category/detail/?cd=2

 

PUSH Portal:http://sandcplanning.com/solution/category/detail/?cd=29

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