トレーニング指導者のためのパフォーマンス測定と評価#18 再考:アジリティーの測定・評価そしてトレーニング

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トレーニング指導者のためのパフォーマンス測定と評価#18 再考:アジリティーの測定・評価そしてトレーニング

2024/09/02

再考:アジリティーの測定・評価そしてトレーニング

反応要素の無い方向転換はアジリティとは言えない

記事はJATI EXPRESS No.101に掲載のものです。

 

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【概要】

・アジリティーとは?

・侵入型スポーツ競技におけるアジリティー

・攻撃と守備の機能の2面性

・野生動物における捕食者と被食者の関係

・アジリティーをどう考えるか

・反応運動は自発的運動よりも速い

・アジリティーの定義とモデル(20年前と現在)

・アジリティーとCOD(方向転換)は別の能力である

・アジリティーとCODでは何が違うのか?

・アジリティーの測定と評価

・これからのアジリティー測定とトレーニング

 

 

 

 

アジリティーがストレングス&コンディショニングの研究とトレーニングの世界で、独自の能力として位置づけられ、定義されたのは2006年に発表された文献レビューにおいてであるとされるのが一般的である。しかし、最近の研究はあらかじめ移動する方向やターンする場所、ステップを踏む位置が決まっているテストやトレーニングはアジリティーを評価し向上させるためのものではなく、それとは区別された単なる方向転換であると結論づけている。そもそもアジリティーとは何なのか、どういう能力なのか。その本質について科学的に探ってみたい。

 

1.アジリティーとは

「プロアジリティーテストはアジリティーを測定・評価するためのテストではない」「ラダートレーニングをしてもアジリティーは改善されない」。このように言うと多くの読者は驚かれるかもしれません。しかし、ここ十数年ほど最近のアジリティー研究の成果を踏まえると、このように言うことが正しい判断だと言わざるを得ません。 

 以前は、プロアジリティーテストやスリーコーンテストやTテスト等々、コーンやマーカーやポールを並べたり、ラインを引いたりした走路を作り、あらかじめ決められたコースをいかに短時間で走れるかが、アジリティーの一般的なテストでした。そして様々な角度や距離の走路を最大速度で走ること、ラダーやミニハードルをできるだけ素早く移動するといったトレーニングがアジリティーのトレーニングであるとされていました。 

 しかし、最近の研究はあらかじめ移動する方向やターンする場所、ステップを踏む位置が決まっているテストやトレーニングはアジリティーを評価しアジリティーを向上させるためのものではなく、それとは区別された単なる方向転換(Change of Direction:COD)であると結論づけています。ではどうすればアジリティーを測定し評価し、向上させることができるのでしょうか。そのためにはそもそもアジリティーとは何なのか、どういう能力なのか、アジリティーを規定する要因は何か、アジリティーを向上させるとはどういうことなのかということを科学的に探ってみなければなりません。

 

2.侵入型スポーツ競技におけるアジリティー 

 さまざまなスポーツ種目の中でも侵入型スポーツ(invasion sports)に分類されるボールゲームにおいては、古くからアジリティーの重要性が指摘され、様々な研究が行われてきました。侵入型スポーツとは、サッカー、ラグビー、アメリカンフットボール、バスケットボール、ハンドボール等に代表されるチームスポーツ種目であり、そこでは相手陣内に侵入して得点を取ることを目的とする一方で、相手の侵入を防ぎ得点をさせないという攻防が繰り返されるスポーツです。これらのスポーツでアジリティーという能力特性がどのような意味を持つのかについて考えるためには、こうした競技の基本構造を明確にする必要があります。 

 

攻撃と守備の機能の2面性 

侵入型スポーツにおける攻撃と守備について戦術理論の観点から整理されたものに、稲垣による攻撃と守備(防御)における機能の2面性という理論があります1,2)。侵入型スポーツにおいてはボールを保持しているチームまたは選手が攻撃、ボールを保持していないチームまたは選手は守備という局面にいることになりますが、この攻撃と守備という局面には、それぞれ攻撃機能と守備機能という2つの機能を併せ持つというのが、攻撃と守備の2面性理論です。この理論を私なりにまとめたのが表1です。 

 攻撃局面において、対相手ゴールに向けてシュートする、あるいは対インゴールまたはエンドゾーンに向けてボールを持ち込むという点では、攻撃的な機能として特徴づけることができますが、対ボールという観点では、相手のタックルやブロックやジャッカルやインターセプト等によってボールを奪われないようにするという点で守備的な機能を必要とします。逆に守備局面においては、対自チームのゴール等については守備的な機能を持っていますが、積極的に相手ボールを奪うという観点から見ると攻撃的な機能を持つことになります。     

 チームまたは個人においてボールの保持と非保持という局面が変われば攻撃か守備かという局面が変わるのは当然ですが、それと同時に、それぞれの局面で攻撃機能を発揮するのか、それとも守備機能を発揮するのかによってプレーの目的と内容は変わります。例えば、守備局面においてゴールを守るためのポジションを取る、あるいはそのための位置に移動する途中であっても、ボールに対する攻撃機能が発動されれば、そのポジションや移動方向は瞬時に変更させざるを得ません。この逆も起こりえます。また攻撃局面において相手ゴールやゾーンに侵入しシュートする、あるいはボールを運ぶというプレー中であっても、ボールを失いそうになればそのプレーを瞬時に変更する必要が生じます。このことはボール保持者対その選手に対峙する守備者という1対1の場面においても、周りにいるそれ以外の選手においても同じことです。 

 以上は、侵入型スポーツにおける選手の姿勢やステップ、移動方向、スピードの変化は、きわめて複雑かつ多様で瞬間的に変化する環境からの刺激に対する瞬時の適切な反応と適切な行動選択に基づいて行われることを示しています。

 

野生動物における捕食者と被食者の関係 

 興味深いことに、IUSCA(国際大学ストレングス&コンディショニング協会)が2022年に公表した侵入型スポーツにおけるアジリティーに関する声明文の中で、侵入型スポーツにおける特に1対1の局面にある攻撃側のプレーヤーと守備側のプレーヤーについて、野生動物における捕食者と被食者(被捕食者)との関係(図1)からの類推が展開されています3)。

 それによると、チーターのような捕食者は侵入型スポーツにおける守備プレーヤーに相当し、その餌食となるガゼルや野ウサギのような被食者は攻撃プレーヤーに相当します。攻撃プレーヤーは守備プレーヤーにつかまらないようにスペースに逃げると同時に、より安全な場所があればそこに入り込むことを狙います。一方守備プレーヤーはそうした攻撃プレーヤーの進路を妨害し追跡し追い詰め、最終的に捕獲します。 

 この声明文は、こうした自然界の捕食者-被食者という動物の行動生物学的研究によって、次のようなことが明らかにされているとしています。 

 第1に、例えばチーターは動物界最大のトップスピードときわめて大きな加速能力を持っているだけでなく、それ以上の大きな減速能力を持っており、相手を追い詰めるための鋭い角度でのターンをする前には大きな減速をしているということ、第2に、こうした動物の行動には、スピードと正確性のトレードオフ関係が成り立ち、逃走や追跡が高速になればなるほど接地位置や姿勢等のエラーが生じやすくなるため、常に最大速度で移動したり方向転換をしたりするのではなく、最適な速度でそうした行動を行っていること、第3に、体格や最大速度では捕食者にかなわない被食者は、逃げるためのスペースと時間を確保するため、相手に予測_されないようにさまざまな方向のスペースとタイミングでの素早い移動能力を持っていること、そして第4に、捕食者の捕獲行動が開始された瞬間の被食者の反応時間と運動時間は捕食者よりも速い。

 

アジリティーをどう考えるか 

 以上のことは、侵入型スポーツにおけるアジリティーを考えるうえでいくつかの参考になる視点を提供しているように思われます。 

 例えば、攻撃と守備という局面それぞれにおいて、攻撃と守備という機能の2面性が存在することよって、攻撃側の選手と守備側の選手とでは、実行するべき行動や動作は瞬時にかつ複雑に変化し、場面ごとに異なるのではないか。単にボールの保持か非保持かという局面の切り替えのみならず、その瞬間にそれぞれのどの機能を発揮するのか、またしようとしているのかという手がかり情報を得ること、つまり予測がその後の反応に大きな影響をあたえるのではないか。攻撃と守備の機能の2面性を前提として、様々な欺瞞的な行動つまりフェイント動作が頻繁に行われるのであるから、アジリティーの測定やトレーニングにおいてもフェイントを含めた刺激に対する反応動作を想定する必要があるのではないか。そしてそうした行動や動作は最大速度で実行されるのではなく、最適な速度コントロールのもとで実施されているのではないか。 

 だとすると、方向転換や移動の速度を最大限に速くすることを追求するのではなく、最適な速度での反応の正確性やその速度をコントロールする能力の向上が重要となるのではないか。移動運動を変化させる方向や角度は右や左それぞれ何度というように単一ではなく、いくつかの可能性から生起する刺激に反応するような状況の下で、測定やトレーニングを行うべきではないのか。喰うか喰われるかの生き残りをかけた動物の攻撃と守備において、相手の動きに反応して行われる運動速度や方向の瞬間的な転換が重要なのであれば、外界の刺激に対する知覚や反応を伴わない自発的に開始する運動の速度向上のみを追求することはアジリティーの本質とはかけ離れているのではないか。 

 このように考えると侵入型スポーツにとどまらず、バレーボール、テニス、バドミントン、卓球のようなネット型スポーツや、野球、ソフトボールのような攻守交替型のスポーツにおいても、反応を全く伴わずにあらかじめ決められた通りの動きで方向転換するような場面は全くと言っていいほどないことがわかります。

 

反応運動は自発的運動よりも速い 

 一般的なアジリティーテストで行われているような自発的に開始し方向を変える運動と、何らかの外界の刺激に対して反応して開始される運動の違いを考えるうえで参考になる面白い研究テーマに、ボーアの法則(別名、早打ちガンマン効果)というものがあります(図2)。 

 これは、西部劇の決闘シーンで、悪役が先に銃に手を掛けるにもかかわらず、後から銃を取ったヒーローが必ず勝つということに興味を持ったノーベル賞物理学者ニールス・ボーアの着想にヒントを得て行われたいくつかの実験で、自発的な運動よりも刺激に対して反応した運動のほうがその遂行時間が短くなる、ということが確かめられ名付けられた法則です。 

 この法則が全身を用いた移動動作でも生じるかどうかを調べた研究で4)、自発的なサイドステップ動作よりも、光刺激に反応して開始されたサイドステップ動作のほうが、動作開始から目的動作の完了までに要する時間が有意に57msec短くなり、左右の足の地面反力が生じる順序や移動方向に対するピーク速度の大きさやそれに到達する時間が明らかに異なることが示されました。そしてこの理由は、自分のタイミングで開始する動作と何らかの外的刺激に反応して開始する動作とでは、脳内の運動プランニングの作られ方がその精巧さと実行速度の関係において_異なるからではないかと推察しています。もしそうであるならば、アジリティーのテストやトレーニングは自発的に開始しあらかじめ決めた通り方向転換するのではなく、常に何らかの外的な刺激に反応するという条件で実施する必要があります。 

 ただし、全身反応時間が一般的に200msec程度であると考えると、この57msecの差では相手より後に動き出したのでは勝つことはできないため、侵入型スポーツや格闘技において守備側が勝つこともあるという事実を説明するためには、予測の働きが重要となることを示しています。 

 このことは、剣道でいう先先の先(せんせんのせん)に対して後の先(ごのせん)にも勝機があるとする考えに通じるものであり、アジリティーにおける反応の重要性を考えるうえで参考にするべき視点であるといえます5)。

 

3.アジリティーの定義とモデル20年前 

アジリティーがストレングス&コンディショニングの研究とトレーニングの世界で、独自の能力として位置づけられ、定義されたのは2006年に発表された文献レビュー6)においてであるとされるのが一般的です(図3)。

 そこで示された定義は、アジリティーとは、「刺激に反応して速度や方向を変化させる急激な全身運動」です。ここでは、アジリティーが、あくまで刺激に反応して速度や方向を変化させるという点が重要であり、単にあらかじめ決められた速度の変化や方向を変化させるだけではアジリティーではなく、それはCODに過ぎないとされました。 そのうえで、提出されたモデルが図4に示したものです。これはドロップジャンプで評価される反応筋力とさまざまな角度でのCODスピードの関係を調べた論文7)で最初に示されたオリジナルなモデルを上記のレビューが修正して再掲したものです。その後、このアジリティーの定義とモデルはさまざまな文献や資料で引用され広く普及していきました。

現在はどうか 

 ところが、2002年にこのオリジナルモデルを提出したWarren B Youngは、それから20年経過した2021年に1本の論文8)を発表しました、そのタイトルは『アジリティー研究の方向性を見直す時が来た:その行動喚起』という刺激的なものです。その中で、2002年のモデルによると、アジリティーは、大きく、知覚および意思決定という要因と、方向転換(COD)スピードという2つの要因で構成されており、この2要因がそれぞれアジリティーの決定要因となるため、CODのスピードを速くすることがアジリティーのパフォーマンスを支えるという考えを生んでしまった、その結果、多くの文献でこのモデルが引用された結果、CODについて個別に研究することが、アジリティーのパフォーマンスを理解するために役に立つのだという考えを正当化してしまったと述懐しています。 

 自発的に動作を開始し、事前に決められた位置であらかじめわかっている方向に向けて移動方向を転換するCODのテストやトレーニングでは、その運動の時間を短縮することだけが目的となります。そのための足の着き方やタイミングは自分で決められ、反応し、識別しなければならない外部刺激は全く存在せず、意思決定するプロセスもありません。しかしこのCODがアジリティーの構成要素であるととらえるならば、CODのスピードを向上させることがそのままアジリティーの基礎となると考えられてしまったことも無理はないと言えます。 

 こうしたCODがアジリティーを支える重要な能力要素であると考えられ、選手の評価やリハビリテーションにおける競技復帰基準として扱われてきた理由はもう一つあります。それはCODのテストとして用いられてきた代表的なテスト(プロアジリティーテスト、505テスト、Tテスト、スリーコーンテスト、アローヘッドテスト等々)は、準備が簡単でプロトコールも標準化しやすく、多人数でも短時間で信頼性のある、つまり再現性の高いデータが収集できて、一定の基準値を設けることも容易であるということも関係していたといえます。その結果、多くのCODに関する研究が行われ、さまざまな筋力特性との関係やCODの局面分析等が行われましたが(筆者もその一人)、それらはあくまでCODに関する研究であり、もともとアジリティーとは無関係な運動の研究にエネルギーをつぎ込んだだけということになります。 

 こうしたことから、現在は、次項で示すような多くの研究を背景としてアジリティーは、「刺激に反応してスピード、方向、あるいは運動パターンを急激かつ正確に変化させる全身運動」であると定義されています9)。この2016年の定義が2002年のものと異なる点は、“運動パターン”と“正確に”という2つの言葉が追加された点です。これによって、単なるスプリントのスピードと方向だけではなく、ステップや姿勢や運動そのものを、正しい意思決定のもとで選択し、正確に動作を遂行すること示しています。 

 また、2022年に示されたモデル10)は以前のような構成要素の並列的な構造ではなく、図4のように、外界の知覚から意思決定そして動作の遂行という時間の経過に伴って前の要因が後の要因に影響するという要因間の決定論的関係とその内容によって構造化されており、アジリティーの本質をより的確に理解できるものとなっています11)。

 

4.アジリティーとCODは別の能力である 

 近年の多くの研究12-16)は、CODのスピードと外部刺激に対する反応を伴うアジリティーは、それぞれのテスト結果の相関性の低さから同一の能力であるとはいえず、別の独立した能力であると結論づけています。 

 さらに、外部刺激に反応するアジリティーテストではスキルレベルの上位と下位が区別できるけれども、CODスピードではそれを区別することができないとする報告17)もあります。 

 CODスピードと下肢のさまざまな筋力との間には有意な相関が確かめられてきました7)が、それらの筋力特性とアジリティーテストの間には全く示されませんでした18)。_ 

 また、ドロップジャンプにおける反応筋力や10mスプリントにおける加速能力とCODとの間には有意な高い相関が示されたものの、アジリティーとの間には示されませんでした19)。 

 一般的なオリンピックリフト、スクワット、デッドリフト、垂直跳びといった垂直方向のエクササイズを用いたトレーニングではCODスピードを改善することは困難なものの、水平方向や側方へのジャンプトレーニングはCODスピードを改善させる可能性があるというレビュー20)はありますが、そうしたトレーニングよってCODは改善しても、それがアジリティーの向上にまで転移するという研究はこれまで見当たりません。

 

5.アジリティーとCODでは何が違うのか? 

 このようにアジリティーは、かつて考えられていたような、CODすなわちあらかじめ決められている方向転換動作の時間を短縮する能力あるいはスキルとは別物であり、CODがアジリティーを支えているとか、CODがアジリティーの基礎であるという考え方は間違いであるといえます。 

 アジリティーがCODと異なるのは、単にアジリティーでは知覚-認知、反応そして動作の選択というプロセスが動作の開始前に付け加わるというだけの単純な問題ではないことに注意する必要があります。 

 例えば、Y字アジリティーという直線走の途中で左右に方向転換するCODテストがありますが、男子大学生サッカー選手を対象として、あらかじめ移動する方向を決めたうえでターンする位置を示し、そこでターンするように指示をすると、すべての選手が全く同じステップを使います。すなわち指示された位置で向かうべき方向とは逆の足を身体重心よりも外側に着くというステップです。しかし、このテストにどちらの方向に行くべきかという矢印信号をスタート後に提示し、それに反応して正しい方向にできるだけ素早く移動するというアジリティーテストでは、CODでは全く見られなかった明らかに異なる4種類の特徴的なステップが使われ、それらの組み合わせによって19種類の異なるステップが識別されました20)。 

 また、同じく男子大学生サッカー選手を対象として行われた3次元動作分析の研究22)で、光刺激に反応して後方へ素早い方向転換を行うアジリティーテストにおいて、タイムによって上位群と下位群に分けると、上位群は光刺激が提示されるまでは左右どちらの方向転換にも対応できるように膝と股関節と上体の角度を調節していることが明らかにされました。 

 サイドステップ動作のバイオメカニクス的研究のメタアナリシス23)において、反応を伴うサイドステップでは、膝の伸展と外転と内旋角度が、そして膝の屈曲と内転と内旋モーメントがあらかじめ移動方向を決めて行うサイドステップよりも明らかに大きくなることが示されました。この傾向はフィールドで観察されるACL損傷のリスクと類似していることから、著者らは実験室条件よりもさらに短時間での反応を強いられる試合におけるACL損傷を予防する適切なトレーニングが必要であると指摘しています23)。 

 このように、アジリティーとCODとでは、単に知覚-反応というプロセスがCOD開始前に追加されるということだけにとどまらず、それによって決定され遂行される動作それ自体が全く異なるものになることを示しています。 

 選手の周囲5m四方に設置された6個のLEDから、連続的にランダムな順序で提示される刺激に反応して素早く移動しLEDに手をかざして消していくというアジリティーテストと、同じ移動パターンをあらかじめ決められた順序で行うCODを比較した研究24)で、アジリティーとCODの結果に有意な相関は示されませんでした。この研究では移動動作にどのような違いが見られたかについては示されていませんが、移動パターンが複雑になればなるほどアジリティーとCODの差が大きくなったことから、認知的側面の複雑性が増すとアジリティー能力の差がより鮮明になることを示しています。

 

6.アジリティーの測定と評価

 以上のことから、アスリートのアジリティーという能力を測定し評価するためには、知覚や認知そして動作の選択という意思決定のプロセスを全く考慮しないCODテストでは明らかに不十分であることがご理解いただけたと思います。ではどのようなテストでアジリティーを測定し評価していけばよいのでしょうか?

 

光刺激だけでは不十分か? 

 従来、CODとの対比で反応を伴ったアジリティーを研究するための測定では光刺激提示システムがよく用いられてきました。あらかじめ設定したタイミングで光るライト(LED)に反応して動作を開始したり変更したりするという方法です。先にも紹介したように、この方法によって得られたアジリティーテストの結果は、同じコース上のCODとは明らかに異なる結果を示し選手の能力を識別できるため、アジリティーを評価するには役立つとされてきました。しかし、最近の研究では、単に光刺激に反応するというのは実際の競技特性とは異なるため、それだけでは不十分ではないかとの指摘がなされています。 

 例えば、あらかじめ収録したアタッカーの映像をスクリーンに等身大で映し出しそれに反応するというテストが、同じコースの光信号に反応するテストと比較されました25,26)。その結果、ビデオによるテストでは選手の競技レベルの有意な差が示されましたが、光信号のテストではほんのわずかな差しか示されませんでした。 

 同様に、選手のビデオ映像に反応するテストと光信号に反応するテスト結果を比較した結果、r=0.75という高い相関が示されましたが、光信号に対する意思決定時間はビデオ映像に対するそれよりも有意に短いことが明らかにされ、実際の競技における知覚から意思決定までの認知プロセスを評価するには妥当性が低いのではないかと指摘されています27)。 

 さらに、ビデオ映像の内容を、デフェンダーが1名ではなく2名というさらに実際の競技場面に近い内容を、しかも3D映像で提示した研究28,29)では、ステップの位置、股関節や膝関節、体幹の角度変化が、光による矢印の提示に反応する場合とは異なるということが示されました。 さらには、実際に被験者の前に対戦する選手を立たせて、その選手のステップ開始に反応して異なる方向に移動させてビデオで分析したところ、単なるCODでは見出できなかった競技レベルの差が明確にされています30)。 

 このように、光信号システムを用いて行うアジリティーテストは、CODでは検出できないアジリティー能力を測定し評価することは確かですが、相手選手の動きの映像や生身の人による信号に比べると、競技能力の差を峻別し、知覚・認知や意思決定にかかわる競技特異的な能力そのものを測定・評価することは困難だと言えます。 

 光刺激装置を用いた反応信号の提示は、ビデオや実物の選手による信号の提示に比べて準備や設置がはるかに容易で、テスト条件を標準化し細かく設定することもでき、信頼性も高いため、テスト結果の基準値を決めたり比較したりすることも可能です。しかし、こうした一般的な(ジェネリックな)刺激は、実際の選手の全身の動きや目線やステップとは明らかに異なるため、実際のスポーツ競技特性を反映したエコロジカルな妥当性は低いということになります3, 8,26,31)。 

 では、こうした点を強調する研究者はどのようなテストがアジリティーの測定と評価にとってふさわしいと主張しているのでしょうか?

 

競技特異的なアジリティーのフィールドテストやトレーニングが必要か?  

 侵入型スポーツにおけるその一例はラグビーの実際の1対1の攻防をシミュレーションした次に示すフィールドテストです(図5)32,33)。 

 12m×12mほどのグリッドの一方のラインに立ったアタッカーがボールを保持して反対側のラインを越えようとチャレンジします。グリッドの中央に構えているデフェンダーがそれを防ごうと、タックルをイメージしてアタッカーに両手でタッチしに行こうとします。アタッカーはデフェンダーに触れられないようにしてさまざまなフェイントやステップを駆使して反対側のラインを越えようとします。このときのデフェンダーの手がアタッカーにどのように触れるのかによって、ポイントが決まります。 

 アカッターがデフェンダーに全くタッチされずにラインを通過できた(3点)、片手でタッチされる(2点)、腕を伸展させた両手でタッチされる(1点)、腕を屈曲した状態の両手でタッチされる(0点)。デフェンダーの得点はこれと逆の関係になります。 

 この1対1の攻防をチーム内からランダムに選ばれた対戦相手同志で何回も(例えば10回)繰り返しその合計得点で評価するのです。

 このテストの信頼性は高く、攻撃時に必要とされるアジリティー能力と守備時に必要とされるアジリティー能力は必ずしも同じではないことが示唆され、他の体力的な特性との関係も攻撃と守備で異なることから、ラグビーのような侵入型スポーツのアジリティーを評価する有用なフィールドテストとして推奨されています。 

 このような競技特異性やエコロジカルな妥当性という論理を推し進めていくと、アジリティーのトレーニングは、競技の持つ特異性をそのまま凝縮し特徴的な知覚-反応、行動の選択-実行という場面が短時間の間に繰り返し生じるスモールサイドゲームが最も良いということに行きつきます34)。 

 実際、U-18のオーストラリアンフットボール選手において、スモールサイドゲームによってトレーニングしたグループは、ビデオ信号に対するアジリティーテストで意思決定の速度を大きく向上させましたが、CODによってトレーニングしたグループにはそうした変化は見られませんでした35)。

 

「それを言っちゃ、おしまいよ」 

 確かに、アジリティーというものを、図4に示したような実際の具体的なスポーツの競技場面における敵や味方やボールなどの視覚走査による情報収集、競技そのものに関する知識やパターン認識や予測といった知覚-認知要因によって規定される競技特異的な能力であり、それ以外のLEDなどの光信号や矢印に対する知覚-認知や反応を含むテストやトレーニングには妥当性はない、したがって利用価値はない、と言ってしまえば、もうそれまでです。映画『男はつらいよ』の寅さんなら「それを言っちゃ、おしまいよ」ということになります。 

 結局、「サッカーの能力はサッカーをやっているだけでは高まらない」からサッカー以外のトレーニングも必要だ、という主張に対して、「サッカーの能力はサッカーをやることでしか高まらない」のでそんなものは不要だ、と主張するのと同じことになります。 

 どんな体力要素であっても、競技特性を突き詰めればすべてのエクササイズやトレーニングモードはジェネリックであり、そうした体力要素に関するテストもトレーニングも実際の競技場面では起こり得ません。ウェイトを担いでジャンプする競技もなければ、スレッドを引っ張って走るなんてこともありません。大きな重いボールを受けたり投げたりすることもありません。しかし、だからと言ってそうしたトレーニングが全く無駄かというと、そんなことはないことは経験的にも科学的にも明らかです。もちろんそうしたテストやトレーニングがすべての選手のスポーツパフォーマンスの適切な評価に使えるわけではないし、転移する競技パフォーマンスや動作は限定的です。したがってトレーニングの転移の可能性を特異性という観点から検討するための「動的一致性」36)の基準から見て適切なテストやトレーニングを行う必要があるのは当然のことです。

 

光信号に反応するアジリティーの価値 

 アジリティーもこれと全く同じで、あらかじめ決められた運動を外界からの刺激に対する反応なしに行うCODにはもはや有用性はないといえます。そのうえで光による刺激に反応して行うアジリティーの価値について検討するならば次のように考えることができます。 

 実際のスポーツ場面で処理しなければならない視覚情報は、実際の選手の動きやボールであり、決してLEDが提示する矢印の向きやさまざまな色のいろいろな形や記号や数字やアルファベットではありませんが、動作中にこうしたさまざまな種類の光信号をさまざまなタイミングで提示し、それに対して適切な行動を選択してできるだけ素早く正確にそれを実行する、というテストやトレーニングであれば、単一の光信号に反応して方向転換するだけといったアジリティーテストやトレーニングとは明らかに異なる脳内の情報処理が行われ、運動のプランニングや制御が実行されます。単一刺激よりも情報処理のプロセスや処理しなければならない情報量が増え、制御するべき運動も変化するため、実際の競技場面で行われる脳内の情報処理プロセスや運動制御特性に一歩近づくことになるはずです。

 

7.これからのアジリティー測定とトレーニング 

 最近NSCAジャーナルに発表されたサッカーのフィットネステストについて再検討する論文において、アジリティーは刺激に対する反応を含むものであるとしていますが、残念なことに、その測定についてはまだコンセンサスを得られていないとして、結局はCODの測定に限定した考察となっています37)。 

 現場で利用可能なテクノロジーは日進月歩で進歩し続けています。かつて全身反応時間を測定するシステムとして使用されていたのは何の変哲もない1色のライトとマットスイッチを組み合わせただけのものでした。しかし現在のWittyやWitty SEM、あるいはSportreactといったシステムは、光電センサーを用いた自由に複数台を設置できるタイミングゲートと、ワイヤレスに連動した各種の色や形や文字や数字の視覚信号提示装置をさまざまな距離間隔や角度で組み合わせ、提示時間やタイミングや回数などを簡単に設定できるようになっています。さらに最新式のレーダーを用いたLedsReactというシステムは、ゲートや光刺激装置を設置することなく、1台の装置だけで反応信号の提示と反応時間、移動時間、スピードをリアルタイムで計測することができます。 

 特殊なアジリティーの研究のためだけに特化したシステムを最初から開発する必要はなく、現場で思い立ったらすぐにいろいろ試してみることができるというのが最近のシステムも特徴です。 

 これまでの光信号を用いたアジリティーの研究では全力で右か左に走り抜けるY字アジリティーテストが主として用いられてきましたが、実際のスポーツではそれまでの動きを減速し一瞬停止してからの多方向への移動や後方への移動といった複雑な動作パターンが連続します。そうした特徴を踏まえ、前方のゲート通過直後に一瞬停止し4方向いづれかに反応した後、後方へ戻ってから再び前方に移動するというStop’n’Go(ストップ&ゴー)と呼ばれるテスト(図6)が開発されその信頼性が確認されています38)。 

 テスト条件を標準化し安定したデータを取得できる光信号によるアジリティーは、ビデオ映像や実際の人による刺激よりも準備や設置がはるかに容易で、信頼性も高くなります。その点で競技特性を反映したエコロジカルな妥当性は低くなる半面、高い信頼性を確保することが可能です。今日、競技の専門性や特異性の低年齢化が進む中で、一般的なアジリティーのトレーニングや評価を見直す動きも生まれています39)。様々なスポーツに共通するような認知-判断のプロセスやそれと結びついた運動パターンを評価し、習得させるためのアジリティーのテストやトレーニングにおいては、むしろ一般的な光信号に対するアジリティーが有効となる可能性が高いと思われます。 

 イギリスのプロサッカーリーグに所属する2つのチームの年間全45試合を対象にGPSによって出場選手の3.0m・s-1以上の加速と減速の総数を調べたところ、勝った試合と引き分けの試合、勝った試合と負けた試合とでは、明らかに勝った試合のほうが有意に多いと報告されています40)。 

 アジリティーは低速移動からの急激な多方向への加速だけではなく、高速移動からの急激な減速を含みます。そうした急激な加速や減速がこのような試合における勝敗の重要な要因として指摘されていることからも、実際の試合中のどのような場面でいかなる加速・減速が行われているのか、といった基礎的な分析も今後のアジリティーのテストやトレーニングを考えるうえで重要になると思われます。 

 同様にイギリスのプロサッカーリーグの10試合の最大スプリントの実に83~88%が直線ではなく、弧を描く曲線走であったというデータが示されており41)、同じくイギリスのプロサッカーチームU18の選手13名を対象に6試合について、GPSデータから時速24km以上の全スプリント873本を分析したところ、そのほとんどが弧を描いたいわゆるスワーブと呼ばれる曲線走でした42)。 

 従来のCODやアジリティーテストでは、ほとんどすべてが急激な角度での直線的な方向転換とスプリントが行われていましたが、このような事実を踏まえて、さまざまな半径の曲線的なスプリント中に提示された信号に反応し、異なる方向の曲線的なスプリントに移行するといったテストやトレーニング43,44)についても検討する必要があると思われます。

 

参考文献

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