野球選手のためのスプリントとスピード:Part2

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野球選手のためのスプリントとスピード:Part2

2020/08/20

野球に求められるスピードとは?

長谷川昭彦・長谷川裕

◆単純反応と選択反応

 前回のブログで紹介したテストは、「光ったらスタートする」という、 いわゆる「単純反応」の測定でした。実際の野球の盗塁においては、 これだけでは不十分な可能性があります。モーションを盗みやすい投手や、 このカウントでは牽制球を投げてこないなどの十分なデータがあれば、 スタートを切ることにほぼ100%集中することができ、 ピッチャーが動き出したら走るという単純反応での盗塁が可能です。しかし現実には投手が牽制をする可能性を考え、 「スタートするか、 塁へ戻るか」という選択を迫られます。このように反応後の行動パターンが2つ以上あるケースを「選択反応」といいます。

 

◆選択反応の測定

以下に示すのは、前回のブログでも紹介したWITTYとSEMを使用して、 盗塁のスタート部分だけの計測を行った例です。

SEMには「3、2、1」のカウントダウン後、3秒以内のランダムなタイミングで、左右どちらかの方向指示がランダムに表示され、 選手は指示された方のゲートを素早く通過します。

結果を見てわかるように、「選択反応になると、 反応時間が遅くなる」ということです。

ピッチャーの立場で言うと、 牽制が上手いということがランナーの反応を遅らせ、その結果スタートを遅らせることに繋がります。

◆反応時間だけでなく「正確さ」も重要

このテストを行うと、 「指示と逆にスタートを切ってしまい、 計測し直し」ということがあります。もっとひどい場合には「指示が出た瞬間にどちらにもスタートを切れず、 その場で一瞬フリーズしてしまう」という現象が起きます。これは前回ご説明した「RADAR」の刺激の認識⇒意思決定⇒リアクションまでの脳の情報処理がスムーズに進まず、 うまく体が動かせなかった結果起こります。ヤマを張って逆を突かれた場合によく見られますが、 野球の試合中にランナーとして起こってしまっては、 せっかく出たランナーがアウトになりもったいない結果となります。反応時間を短くすることはもちろん大切ですが、 その後の行動が目的に沿ったものでなければ意味を成しません。

 

↓の映像は選択反応の失敗例です。実際の測定現場でこのようなことが起こっても,記録として残さないケースが多いと思いますが, あえて失敗回数を記録することで頻発してしまう選手を特定することができます。

選択反応-失敗例-

◆選択反応を速く、 正確にするためには

戦略的にはデータによる傾向の分析や相手選手のクセを研究し、 選択肢の幅を狭めるということも有効でしょう。しかし、 そもそもの脳における情報処理速度と精度を向上させることが、 何よりも大切です。

先ほど紹介したテストそのものも、 選択反応の良いトレーニングになります。信号を待つときの構え、 動き出しのフォームなど、 自分が最も効率よく動ける形を見つけることが重要です。

その他に有効なのが、 脳の認知機能を集中的にトレーニングするという方法です。WITTY-SEMを4センサー以上使用することで可能になる「Brain HQ」は瞬間視や選択反応、 反応の正確さをそれぞれピンポイントで鍛えることのできる画期的なシステムです。

特に野球では「Hawk eye」や「Divided Attention」がオススメです。

◆Hawk eye -ホークアイ-

4つのWITTY-SEMに同時に表示される記号の中で、 一つだけ他と異なるものを判断するテストです。正解を連続すると表示時間が短くなり、 最短で0.032秒になります。

レベルを上げると表示を見分けることが難しくなるため、 「視野の中の細部を正確に判断する能力」が身に付きます。

Hawk eye

◆Divided Attention

WITTY-SEMを横一列に4台並べ、 中央の2台の表示が「特定の条件」に当てはまっていれば「Y」違っていれば「N」をタッチするというテストです。正解を連続すると回答時間が短くなるので、 瞬時の判断を正確に連続で行う必要があります。レベルが上がると条件がより複雑になり、 瞬時の判断が難しくなります。

Divided Attention

このように、 脳の情報処理能力にアプローチするトレーニングは、総称して「コグニティブトレーニング」と呼ばれています。

盗塁をはじめとする野球に求められる「スピード」には「反応の速さと判断の正確さ」も含まれています。走力だけでなく、 認知機能もトレーニングすることが 「真のスピード」を持った選手への近道となります。

 

参考

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